椿油とカメリア油

こんにちは、凜としての入部です。今日は、皆様おなじみの椿油についてお話します。ずいぶん前に1度椿油について書いたことがありますが、今回は東京の大島にある「株式会社椿」の社長とお話をする機会をいただき、感動したので、少しお話ししたいと思います。

お会いして最初にびっくりしたのが、80歳と言うご高齢であることでした。肌もツヤツヤ髪もツヤツヤ、おそるべしです。玄関には和紙に椿の絵が書いてあるタペストリーがかけられていました。お話の中から・・・世界に生育する椿の70%は、日本固有種である「ヤブ椿」を原種としています。ヨーロッパの椿は約400年前にポルトガルの宣教師が日本から種を持ち帰ったもので、記録も残っています。今でもポルトガルでは「日本からきたもの」ジャポネイラと呼ぶそうです。日本国内のヤブ椿の産地は、大島を中心とした伊豆諸島と長崎の五島列島です。厚生労働省が定義する椿油は、ヤブ椿の種を搾り精製した油のことをさします。成分表にはカタカナでツバキ種子油と表記します。よく椿油と表記して売っているものがありますが、成分を見るとカメリア油と記載されているものが多くあります。それは、国産の椿油ではなく、海外産のものを言うそうです。よく見ると確かに、安価なものはカメリア油と書かれているもの多いようです。国内の生産量の60%は伊豆諸島で占めているのですが、それでも約300万本だそうです。それだけの椿油から日本国内で流通されている量の商品を作るのは不可能な話だし、また安価にできるわけもないそうです。手のひら一杯から30mlの油しか抽出できないそうです。以上、社長のお話より。

名前の由来は、「春を迎える花木」として「長寿の大椿の漢字」を当てて「椿」としたのだと言われています。

ツバキ油は、毛髪への吸収が優れていることや、毛髪へ弾力性を与えると言う長所があります。その為、奈良時代の頃から宮中の女性たちの黒い垂髪を整える髪油として使用され、その後大衆にも普及しました。現代でも美容や健康に関心を持つ女性の間で改めてそのポテンシャルが注目されています。中でも、育毛や頭皮ケアに対する評価が高まっています。

ヤブツバキの油は、脂肪酸(オレイン酸)を多く含みます。オレイン酸は高温多湿の土地でも変質しにくく、良質な植物油です。オレイン酸は人間の皮脂にも含まれる成分で、使用による刺激も少なく、髪や頭皮に自然になじむと言われています。また、非常に高い抗酸化作用があり、肌の潤いを保ってくれる成分としても有名です。皮脂は過剰分泌すると、育毛や頭皮環境に悪影響を与えるとされています。しかし、乾燥や外的刺激から頭皮を守るためには、適度な油分が必要となります。保湿をしたり、頭皮の皮脂のバランスを整えてくれる働きがあることから、育毛や頭皮環境の改善にも力を発揮してくれます。髪に使用すれば艶やかさと潤いをもたらし、頭皮に使用すれば、フケやかゆみの元となる乾燥から守りつつも適度な油分を残してくれます。理想的なオイルです。まだ先のことにはなりますが、是非「ツバキ油」で、ヘアオイルを作りたいと思っています。もう1種類ほど油を混ぜて制作したいと思っています。ぜひ、オススメの油がありましたら、ご意見をいただければ嬉しいです。

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