無添加とオーガニックの秘密

こんにちは、凜としての入部です。今日は最近やたらと氾濫している言葉、「無添加」と「オーガニック」について説明します。その前にまず化粧品について、簡単にお話します。化粧品は大きく3つに分けられます。

  1. 洗浄化粧品・・・皮膚の清潔を保つもの(シャンプーやボディーソープ)
  2. 基礎化粧品・・・皮膚をすこやかに保つもの(化粧水や乳液)
  3. メイク化粧品・・・皮膚に塗ったり散布したりするもので、内服は不可(ファンデーションやリップ、香水)

分類表示には、医薬品、医薬部外品、化粧品、雑品の5つがあります。

化粧品は、作用が緩慢であり、薬理作用は認められません。しかし全成分表示が義務付けられています。現在では全成分が表記されていることが当たり前ですが、これは2001年4月からのことで、それ以前は表示指示があった成分だけを表記すれば良かったので、実際何が入っているのか知らずに使用していたのです。知らなかったとは言え、結構怖いですよね。医薬部外品と明記されているものもありますが、医薬部外品とは、化粧品と医薬品の中間にあたり、効果・効能を期待できる薬品を加えたものです。(美白、ニキビ防止等)後は、体に直接触れないもの、衣料洗剤や食器洗剤、柔軟剤、掃除用の洗剤などは雑品になります。

『自然の恵み純国産ハーブ配合』とか、『髪と地肌を守る弱酸性』とか、『植物性由来天然オイル配合』など、素敵な言葉に誘われて、つい手に取りがちですが、国産ハーブは配合されているけれど、香りは合成だったり、弱酸性、中性と記載されていて、肌によさそうと感じても、合成界面活性剤入りだったりとか、消費者にとっては選び辛いと感じます。どれだけ天然成分が書かれていても良くない成分が入っていれば、全くの無駄!結局すべての成分を見ることが大事なことです。

無添加って、どういうこと?・・・・一言で言えば、薬事法には、無添加の基準はありません。「無添加等、無配合を意味する用語」の説明によれば、ある種の成分を配合していないことを意味する。(+_+)???私たちメーカーでさえ、意味が分かりません。無添加だから安心、無添加だから体に良いだろう、そんな希望的観測は止めて、どんな成分で作られているかを気にかけてください。そうすれば「無添加」に惑わされずに商品選びができると思います。日本では、どんな製品だろうと「無添加」とうたえてしまうのです。

オーガニックって、どういうこと?

オーガニックも似たようなもので、日本には全く基準はありません。ヨーロッパには5つのオーガニック認証団体があります。フランスに2つ、ドイツ、イギリス、イタリアに各1つずつです。2017年よりこの5つの団体が認証基準をまとめ、「COSMOS」(コスモス)基準に合わせた成分調整、オーガニック成分の含有量の規定を作り、認証マークを出しています。この基準は2種類に分類されています。

コスモス オーガニック

・内容成分の95%から100%が自然由来成分であること

・植物原料(オイル・抽出物)の95%から100%が有機農法、遺伝子組み換えしていない農法によってつくられた原料であること

・完成品の最低20%は有機農法によって作られた原料であること(洗い流す製品、シャンプーやリンスは10%でよいという例外があります)などなど・・・省略

コスモス ナチュラル

・使用されているすべての原料は精査され自然由来の原料でなければならない

・ヨーロッパ基準で厳格に定められている原料以外の成分は使用できない。などなど・・・省略

コスモス2種のうち、コスモス ナチュラルでは一部、石油由来成分の使用が可能なものがあります。その多くは防腐剤にあたります。旧指定成分も含まれています。ただし、内容成分の配合率を明記することを定めており、合成成分の配合の上限については2%と規定しています。

以上、あるようでないような、無添加やオーガニックの意味が、少しは理解していただけたでしょうか?多分JISマークや特保のマークもらうのに何百万もかかるのと同じで、コスモスマーク付けるには何千万もかかるのだろうと思います。

「凜として」は、コスモスマークはついていませんが、ひたすら真摯に正直に活動しますので、これからもよろしくお願いいたします。

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