日本最古の生薬「キハダ」

こんにちは、凜としての入部です。今回は、凜としてクールシャンプーにだけ入れている成分、キハダ樹皮エキスについてお話します。キハダはミカン科の落葉樹です。5月から7月頃に小さい黄色い花が咲きます。この樹皮から抽出されるエキスのことをキハダ樹皮エキスと言います。また樹皮からコルク質を取り除いて乾燥させたものは、生薬の黄檗(オウバク)と言います。古来より民間薬として「陀羅尼助」(だらにすけ)などの薬に配合されています。苦みが強く、眠気覚ましとしても用いられたと言われています。古代より消炎・鎮痛作用があることから打ち身や捻挫の薬として用いられました。日本では縄文人の住居跡からキハダの樹皮が発見されていて、当時から薬として使われていたことが分かっています。私としては、縄文時代に生薬を使用していたことにびっくりします。エキスは、黄蘗と書くように、鮮やかな黄色をしています。その為、染料にも使われます。黄色そのものであったり、赤色や緑色の下染めにも使用されています。紅花を用いた染物の下染めに用いられるのが代表的で、紅花特有の鮮紅色を一層引き立てるのに役立っています。

そういえば最近のニュースで、「赤色の染料が消える」と話題になっていましたが、お耳にされませんでしたか?あれは化学的な赤の染料です。中国で一極集中生産しているため、中国の環境規制が強化されたことにより染料原料メーカーが次々と操業停止になっているためです。公害が酷過ぎるのでしょうが、ちょっと極端な話ですね。話がずれてすみません。キハダの話に戻ります。クールシャンプーが少し黄色がかっているのは、このキハダ樹皮エキスのためです。キハダ樹皮エキスは、頭皮をキュッと引き締めて健康で清潔な状態に保ってくれます。ですから、脂っぽくて髪が抜けやすい方におすすめです。頭皮の潤い、水分を保つ効果も望めます。頭皮は乾燥してしまうと荒れてしまい、フケや薄毛、抜け毛の原因になると言われています。いきなりの育毛、発毛と言うのとは違いますが、どちらかと言えばクールシャンプーはメントールを配合しているため、男性のお客様が多いので、キハダ樹皮エキスを配合しています。

キハダエキスの特徴

  • 消炎・殺菌効果

この作用を利用し、アクネ菌の繁殖を防ぐことからニキビの予防に使用されることも多いです。

  • 肌の引き締め効果

毛穴を引き締める効果があるため、化粧水にも多く使用されています。

  • 保湿効果

肌への刺激が少なく天然の保湿効果があるため、敏感肌用の低刺激性化粧品に配合されていることが多いです。

化粧品に配合されている場合は「キハダ樹皮エキス」と表記されていますが、医薬部外品に配合されている場合は「オウバクエキス」と表記されることもあります。名前は違いますが同じものです。化粧水、クリーム、パックなど様々な化粧品に使用されているので、成分を見るときには注意して見てください。

それでは、今週はこのへんにします。来週はまたオイルの話をしたいと思います。また来週もお待ちしています。

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