世界3大美女

こんにちは、凜としての入部です。令和2年も残すところ、1週間!今年は、コロナ一色の年でした。今回は、ちょっと思考を変えて、「美女」のお話です。

若い方達は、美女と言えば・・・芸能人や、漫画の主人公などを連想されるかと思います。「世界3大美女」って、聞いたことはありませんか?一般的に「クレオパトラ7世」「楊貴妃」「小野小町」の3名を日本では指します。

クレオパトラの逸話では、自分を絨毯に包んで、カエサルへの贈り物にした!と言う話が有名です。カエサルの死後は、アントニウスを魅惑したと言われています。たくさんの小説や舞台、映画があります。私が初めて読んだのは、少女フレンドと言う雑誌に里中満智子さんが連載されていた「クレオパトラ」でした。

楊貴妃は、中国の唐の時代の皇妃です。唐の皇帝玄宗の寵愛を受け、音楽や舞踊など多大な才能があったと伝えられています。でも、実は、玄宗の息子のお嫁さんだったのですが、なんとお父さんが息子の嫁を奪ってしまったのです。寵愛しすぎたために、内乱が起きたほどです。日本はその頃「奈良時代」で、天平の頃です。遣唐使の「阿倍仲麻呂」が有名ですよね。遣唐使として唐にわたって、結局帰国することが出来ず、「天の原 ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出し月かも」帰れぬ日本を思って詠んだものだとされています。楊貴妃も、たくさんの書物、映画や舞台になっています。私は宝塚歌劇団の「玄宗と楊貴妃」と言う公演を見たことがあります。

さて、日本の美女代表、「小野小町」ですが、平安時代の歌人です。奈良時代の次が平安時代ですから、楊貴妃より後の方ですね。百人一首に「花の色は 移りにけりないたづらに 我が身世にふるながめせし間に」があまりにも有名で、美女であったと推測されるのもこの歌からだとも言われています。花の色が色褪せるように、長雨をぼんやり眺めているうちに、私の美しさもこんなにも褪せてしまいました。って、感じでしょうか。情熱的な恋愛の歌が多く、贈答歌としても多く伝わっています。小説や能、歌舞伎、舞台になっています。中島みゆきさんの舞台で「夜会」5のサブタイトルが「花の色は移りにけりな・・・・」で、みゆきさんが十二単を来て小野小町に扮したポスターが印象的でした。

小倉百人一首と言えば、冬休みに百首覚えるという宿題がありました。皆さんはどうでしたか?1番歌の「秋の田のかりほのいほの・・・」から始まり、100番歌「ももしきやふるき軒ばの・・・」まで、いくつ覚えることが出来ましたか?100首のうちの43句は恋の歌です。女性の句は21句あります。2番歌の持統天皇をはじめ、小野小町、和泉式部、紫式部、清少納言など、名だたる女性たちの句があります。この頃の歌は和歌と呼ばれ、政治的に使われたり、恋愛を語る手段でした。今なら、LINEで、瞬時に会話できますが、平安時代はそんなわけにはいきません。和歌を贈って気持ちを伝えました。恋文ですね。プロポーズも和歌だったのですよ。

それから、あまり聞いたことがないかもしれませんが、「長からむ心もしらず黒髪の乱れてけさは物をこそ思へ」と言う歌があります。このように歌の中によく「黒髪」が使われます。この時代も黒髪は女性の象徴だったのでしょう。ちょっと前に流行った言葉に、「髪は女の命」とありましたが、女性にとって髪は1000年の前の昔から大切なものだったのですね。3大美女から話はずれてきましたが、明日からお休みの方もいらっしゃるのでは?長い時間をどうお過ごしの予定ですか?テレビも色々と特番もあるでしょうが、ちょっと歴史の旅に出るのも面白いかも。特に平安時代はロマンチックな文化でおすすめです。遣唐使が廃止され、日本独特の「国風文化」が形成されました。カナ文字が使用されるようになり、女性作家が活躍した時代です。

角田光代さん訳の源氏物語です

今年も1年お付き合いいただき、ありがとうございました。令和3年が皆様にとって素晴らしい年になりますことをお祈りいたします。

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