あなたの化粧品、安全ですか?

こんにちは、凜としての入部です。いつも「凜として」をご利用いただき、ありがとうございます。

私たちが使用している化粧品の安全性を疑ったことはありますか?

その前に化粧の歴史についてですが、いつ頃から化粧をするようになったかご存知ですか?ネアンデルタール人は身体に黄土を塗り、鷹の羽を髪に挿したと言われています。ホモ・サピエンスも埋葬品などから化粧品が使われた形跡が見つかっています。ツタンカーメン王の黄金のマスクにはアイラインがくっきりと描かれています。古代エジプトではアイライナー、アイシャドー、ネール、毛染めが行われていました。特権階級の男性から始まったと考えられています。

日本でも旧石器時代末期にベンガラが付着した人骨が発掘されています。魏志倭人伝に「朱丹を以てその身体に塗る」という記述があり、弥生時代に「赤の化粧」がされていたことがわかります。

推古天皇の頃に日本で初めて鉛白粉(おしろい)が作られたとの記録があります。1900年に内務省が有害白粉を制限する法令を出し、明治の後半には無鉛の白粉に替わりました。昭和になり化粧品の安全性の研究が進み、精製して不純物を除くことによって安全性に優れた原料や処方が開発されました。医薬品は治療という有効性と副作用というリスクのバランスで語られますが、化粧品は健康な人に長期的に用いられることを前提としているので、絶対的な安全性が保証される必要があるのです。

9項目の安全性テスト

急性毒性。眼刺激性。皮膚一次刺激性。連続皮膚刺激生。ヒトパッチ。光毒性。光感作性。感作性。変異原性。この9つのテストは新規原料を配合するときに必要なテストです。「変異原性」は聞き慣れないと思いますが、化学物質が細胞の核や遺伝子に変異を起こす可能性を評価するテストです。これらのテストに合格した原料が化粧品に使用することができるのです。

1970年頃に化粧品の皮膚障害が多く起こりました。そこで、安全性試験の整備が行われ、原料が見直されました。1990年頃から自然派化粧品のブームが起こりました。そこで開発が進んだのが無添加化粧品や低刺激化粧品です。その都度、行政の動向にも進化があります。指定成分表示、G M P法令化、P L法、G L P法などです。2001年には全成分表示、2005年には薬事法改定が実施されました。

何度かブログでも書いているのですが、「自然化粧品」という定義は法的にはありません。メーカーの判断で使われている言葉です。一般的には動植物などの天然物由来成分を原料の中心とするものを指しているようですが、「自然化粧品」とうたっていても、そうでないものも多く見かけます。法的に「安全性が高い」と位置付けられているわけではないので、他の製品と同じように表示されている成分に気を付けて選んでください。

健康的な肌と髪のために、成分をしっかりと見て、選んでください。

日日是好日

Leave a Reply

pagetop